北九州GX推進コンソーシアム未来共創部会では、宇宙分野の研究者と地域との連携を促進する新たな取組として「ひびきの宇宙研究会」を立ち上げ、2026年3月6日にキックオフイベントを開催しました。

宇宙産業

宇宙産業は世界的に市場拡大が見込まれており、2040年代には約140兆円規模になると予測されています。政府も宇宙基本計画において宇宙産業を成長産業と位置づけています。北九州市では、研究機関や理工系人材の強みを生かしながら宇宙関連企業の集積を図り、「リアルスペースワールド」の実現を市の目標として掲げています。

ひびきの宇宙研究会

こうした市の目標の実現に向けた取組の一つとして、北九州学術研究都市に立地する4大学(北九州市立大学、九州工業大学、早稲田大学、福岡大学)の研究者を中心に「ひびきの宇宙研究会」を設立しました。本研究会では、大学研究者間の研究交流を通じて宇宙分野の研究の裾野拡大を図るとともに、今後の産学連携も視野に入れながら「リアルスペースワールド」の実現に貢献していきます。また、人工衛星やロケット分野以外にも視野を広げ、月面活動、宇宙ロボット、資源循環など多様な研究テーマについて情報共有や研究交流を進めていきます。

キックオフイベントでは、宇宙分野の研究動向や今後の展望をテーマに大学研究者による講演が行われるとともに、今後の研究会の方向性について参加者間で意見交換が行われました。講演では、日本航空宇宙学会第53期会長 河野功氏による「日本航空宇宙学会ビジョン2050 ~北九州学研都市への期待~」、九州工業大学 永岡健司氏による「宇宙ロボット技術 ~軌道上から月惑星応用まで~」、北九州市立大学 河野智謙氏による「生物のための環境制御と宇宙開発」が紹介されました。

今後も研究交流の機会を継続的に創出するとともに、企業との連携も視野に入れながら、宇宙研究で培われた技術を地上社会に応用する「デュアルユース」の視点を取り入れていきます。宇宙空間は「究極のサーキュラーエコノミーの環境」とも言われており、極限環境で培われた技術はCO₂削減や水質管理、資源循環などへの応用も期待されています。今後はこうした知見を地域産業にも生かし、持続可能な社会の実現につながる取組を進めていきます。