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- 2025.4.7
- GXよもやま話
温暖化と山林火災
2025年2月から3月にかけて、日本各地で山火事が相次ぎました。特に乾燥した気候と強風が重なったことで、火の手は一気に山林へと広がり、各地で避難勧告が出される事態となりました。
日本だけでなく、アメリカカリフォルニア州での大規模な森林火災は、記憶に新しいことと思います。また2019年~2020年にはオーストラリアで長期にわたる森林火災がありました。20年前は世界の森林の焼失面積は400万ha前後でしたが、2023年には約1200万haを記録し、3倍近くも増大した、という世界資源研究所のデータもあるそうです。
この森林火災、気候変動と深く結びついているといいます。
いくら暑くなったとはいえ、発火するほど??などと思ってしまいますが、もちろん、太陽光で熱されて発火するわけではありません。高温・乾燥・強風が関係が深いとのことです。
特に、最近の山火事は、樹冠が燃える、乾燥した木の葉や枝が燃え広がるものだそうで、強風の影響を受けやすいのだそうです。
森林火災が起きれば、当然、そのときに発生する温室効果ガスだけでなく、森林が吸収するはずだったCO2が吸収されない、さらには山の治水力の低下による災害の恐れも発生します。
日本では、温暖化という言葉が一般的でしたが、危機感が乏しいので、「気候変動」という言葉が使われるようになりました。しかし、豪雨に山林火災、生態系の変化など、「気候変動」という言葉では収まらない、持続可能性が脅かされているようにも思います。
ファッションやトレンドでなく、社会変革、イノベーションを真剣に考えないと、次世代に明るい未来を引き継げないかもしれないと、危機感を抱いた春先でした。