「2050年カーボンニュートラル」実現に向けて、GXに関する取り組みが各企業で始まっており、GXに関する雇用需要は2035年までに200万人分以上生まれると予測されています。
そんな中、GXに関するノウハウや経験を持った人材は不足しており、リクルートの調べによると、2016年から2022年の間に、GX求人数は5.87倍に増加していますが、転職者数は3.09倍と増加はしているものの需要に追い付いていない状況です。

これまでGX人材の定義はあやふやな状況でしたが、2024年5月にGXリーグが「GXスキル標準(GXSS)」を公表しました。
その内容について一部ご紹介します。
GXリーグ「GXスキル標準」:https://gx-league.go.jp/news/20240514/

GXスキル標準

「GXスキル標準(GXSS)」では、まず、レベル標準を4段階に分け、レベル1を「GXリテラシー標準」、レベル2以上を「GX推進スキル標準」と定めています。
「GXリテラシー標準」は経営者を含むGXに関わる全ての人、「GX推進スキル標準」はさらに深堀りしてGXを推進する人に必要なものとして定義しています。

「GXリテラシー標準」は下図のWhy、What、How、Mind/Stanceの内容について身につけることで、GXの必要性を認識し、機会として捉えられるようになることを目標としています。
多くの人がGXリテラシー標準を身につけることで、ボトムアップからの経済・社会、産業構造全体の変革実現を目指します。

「GX推進スキル標準」ではGXアナリスト、GXステラジスト、GXインベンター、GXコミュニケーターの4つの人材類型を定義しています。
また、それぞれの類型ごとにロール、担う責任、主な業務、スキル項目を定めています。

まとめ

「GXスキル標準」もようやく定義が完了した段階で、定義されているようなスキルを持ち合わせている人材はごくわずかしかいません。
カーボンニュートラル実現にむけた対策は、今後確実に強化されていきますし、各企業の対応は必須になります。
いち早く企業内での人材育成・確保に向けて行動を始める必要がありそうです。