家、というのは、生涯で一番大きな買い物ではないでしょうか。同時に、最も長く利用する買い物ではないでしょうか。住む場所ですから、生活のあらゆる場面と切っても切り離せない大きな買いもの、それが「家」というものと思います。ZEH(ゼッチ Net Zero Energy House )という言葉が、TV広告などでも謳われるようになりました。北九州GX推進コンソーシアムが始まったころには、まだ認知度の低い言葉であったように思います。

ハウスメーカーではZEHの取り組みは進められており、本HPでもご紹介している大英産業でも、ZEH住宅を手掛けていらっしゃいます。工法や建材など、様々な研究開発がZEHの実現の背景にあり、この企業努力がGXの波をものにして今後の成長につないでいかれるものと確信しています。

一生に一度の大きな買い物かつ、数十年にわたって使われ続けるのが「家」ですから、国土交通省をはじめ、環境省、福岡県、市でも、様々な補助金が準備されています。
https://www.city.kitakyushu.lg.jp/contents/07400194.html

国際情勢におけるGXの波が、少し怪しくなってきたところですが、長期にわたって使用に耐える良いもの、長寿命のものというのは、政治環境によらず、今後も選ばれ続けるものと思います。
以前このコーナーでも紹介しましたが、竹中工務店は、「気候変動シナリオに基づいた建物計画用の将来気象データ「Met.box」を開発したと発表しました。HPの記者発表資料では、「気候変動が進む中、これまで一般的だった過去観測値に基づいた建物計画から、将来予測値に基づいた建物計画への変容が求められています。当社はMet.boxを使用することで、気候変動の緩和・適応・レジリエンスの3つの観点で、お客様の新築・既存改修等の建物計画を評価し、温熱的快適性・エネルギー性能、安全性などに優れた付加価値の高い建物を提案」と記載されています。将来を見据えて選ばれるものを提供する方針は、企業活動として不動のものと思います。

さて、筆者個人の話を紹介させていただくと、筆者の自宅は太陽光発電を載せています。建築当時はZEHはまだなく、当時は「長期優良住宅」というものがあり、もっとも補助金の優遇を受けられました。
また、当時は売電価格が高く設定されており、春、秋は電気代がNetZeroであったものです。卒FITがありまして、売電価格は下がったのですが、最近気づいたことが一つ。
晴れた日であれば、昼間、エアコンとオーブンを同時に稼働しても、売電が勝っているのです。キッチンから見える位置に、発電量の表示機器があり、売電が行われていると青、買電になると赤になります。(なお日没後は表示自体が消える仕組み)。
週末の日中に、1週間分の作り置きをしているのですが、ガスコンロを使うよりオーブンを使った方が経済的!な事実に気づきました。それもこれも、断熱性の高い家、太陽光発電のおかげです。
初期投資との比較はもちろん必要ですが、こういう実態が、ZEHが広まる後押しをしているのではないかな、と感じます。