「北九州GX推進コンソーシアム」の「GX」ですが、実は日本で作られた言葉で日本以外では通じません。一説には日本の経済産業省が最初に使い始めたと言われています。海外の方に「うちの会社はGXに取り組んでいるんだよ」などと言ってもキョトンとされてしまうので、お気をつけくださいませ。略せずに「Green Transformation」であれば、まだ伝わるようです。

同じような言葉で「DX(Digital Transformation)」は世界的に市民権を得ているようです。こちらはスウェーデンのウメオ大学のエリック・スタルターマン教授が2004年に提唱したと言われています。やはり大学教授が提唱したものと、日本で勝手に言い始めたものでは格が違うということでしょうか。

そもそも「Transformation」ですがなぜ「X」と略されるのでしょう?略するなら”T”じゃないのか?との疑問があります。ChatGPTで調べたところ、「”Trans”には”交差する”という意味合いがあり、同じ意味を持つ”Cross”を表す”X”を使う」とのことで、分かるような分からないような回答でした。とりあえずは英語圏では「Trans」を「X」と略する慣習がある位の認識に留めておきたいと思います。

同じような使い方でクリスマス(Christmas)を「Xmas」と表記することがありますが、こちらは違う理由があるようです。クリスマスの「Christ」の部分ですが、要は「キリスト」様です。こちらのギリシャ語表記が「Χριστός」だそうで、この頭文字が「X」です。「Xmas」の表記自体は数百年前からあるそうですが、近年「キリスト」様を「X」と略するのは不敬であると快く思わない方もいらっしゃるようで、使用は控えた方が良さそうです。

という事で、海外を意識する場合は「Green Transformation」も「Christmas」も、略語は使用せずに正式名称で使用することをおすすめします。