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- 2025.9.26
- GXよもやま話
GREENと音楽
皆さんこんにちは。今回は全くGXと関係ない、Greenに関係したよもやま話をしてみようと思います。
1.GREENGREEN
さて、みなさん、「グリーングリーン」という歌をご存じですが。NHKの「みんなのうた」で放送され、音楽の教科書にも掲載されていたのではないかなと思いますが、このような歌いだしです。
ある日パパと2人で語りあったさ
この世に生きる喜びそして悲しみの事を
グリーングリーン 青空にはララ小鳥が歌い
グリーングリーン 丘の上にはララ緑が萌える
非常に明るい、まさに緑の丘と青空を感じさせるような、ハイキングにでも行きたくなるような曲調ですが、光には影が沿うとでも言わんばかりに、この先、重い歌詞が続きます。
パパがある朝いなくなり、そして青空には虹がかかると。
明記されていませんが、パパは死を予測させる状況にあり、そして幼い息子と語り合った、といった内容になっています。子ども心にも染みる歌です。
この歌、もとはアメリカのフォークグループ、ニュー・クリスティ・ミンストレルズ(The New Christy Minstrels)による、1963年6月リリースのヒット曲なんだそうです。さらに驚いたことに、元の曲の歌詞は、私たちの耳に馴染んだ日本語の歌詞と全く異なります。
ちょっと見てみましょう。
Green, green, it’s green they say On the far side of the hill
(グリーングリーン そこは緑だと彼らはいう 遥か丘の向こう)
Green, green, I’m goin’ away To where the grass is greener still
(グリーングリーン 俺は行くぜ、より緑輝く草原へ)
a-Well I told my mama on the day I was born
(生まれた時に俺はママに言ったんだ)
“Dontcha cry when you see I’m gone”
(俺が出ていくのを見て泣くんじゃないぜって)
“Ya know there ain’t no woman gonna settle me down
(知ってのとおり、俺を落ち着かせることのできる女はいないんだ)
I just gotta be travelin’ on” a-Singin’
(俺は放浪を続けるだけ、歌いながら)
※公式の和訳がないので、和訳は各HPを参考にしつつ作成
主役が息子であることは変わりないのですが、出ていく側になっています。しかも、なんとなく「いい話」じゃなくなってるような。実はこれ、1960年代にヒットした、ヒッピー文化の曲なんですね。
歌の内容が180°違うというか、これを知ったときはかなりの驚きでした。
2.Greensleeves
さてGreenにちなんだ曲をもう一つ。
「グリーンスリーブス」という曲、こちらも有名ですが、ご存じでしょうか。こちらはグリーンスリーブス幻想曲として編曲されたものがNHK名曲アルバムで放送されていました。イギリスの田園地帯を思い浮かべるメランコリックな曲調で、それもそのはず、エリザベス朝時代(16世紀後半)に歌われていた古いイングランドの民謡だそうです。
歌詞を少しご紹介いたします。
Alas, my love, you do me wrong
To cast me off discourteously
For I have loved you well and long
Delighting in your company.
Greensleeves was all my joy
Greensleeves was my delight
Greensleeves was my heart of gold
And who but my lady greensleeves.
和訳していただきますとわかるとおり、こちらはなんと恋の歌。しかも、あまり明るみにしてはいけないほうの恋のようです。
「緑」という色には、中世・ルネッサンス期には不倫の暗喩があったそうで、緑の袖の女性(名を呼んではいけない彼女)への思いを綴る歌となっているわけです。
同じグリーンにちなむ曲でもここまでの違いがあるわけですが、何も知らずに子どもが口ずさんでいいものか、こちらも驚きの事実でした。
3.Mrs GREEN APPLE
さて、本邦でただいま大人気の、Mrs. GREEN APPLE。こちらのGREENにはどのような意味が込められているのでしょうか。
「赤に熟さず初心を忘れずにいこう」と説明されてきたそうですが、これは後付けだそうです。
音の響きだけで決めた。食べ物の名前が入っていると覚えやすい。誰かがGREEN APPLEと言って決め手になったものの、GREEN APPLEでは、爽やかすぎるため、「もうちょっと大人の雰囲気ないかな?」と知恵を絞った結果、“Mrs.”がついたそうです。
真相はご本人たちの秘密なのかもしれませんね。