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2024年世界の年間平均気温が最高値を更新
2024年の世界の年間平均気温が発表されました。
下のグラフの通り、2023年に記録した観測史上最高値を上回り、さらに記録更新してしまいました。
また、各メディア等で既に報じられている通り、2015年のパリ協定で合意された目標の1.5℃を初めて上回ってしまいました。
エルニーニョ現象などの影響もあり、短期的に1.5℃を超えてしまったからすぐにどうこうという話でもないですが、平均気温が上昇傾向にあることは間違いないですし、今後も継続的に1.5℃を超え続けることがないよう、早急な対策が必要なことは間違いありません。
月平均気温の推移
2024年の「世界の月平均気温偏差」のデータも公表されました。
そこから下図グラフを作成しています。1991〜2020年の30年平均値を基準値(0)とし、そこからの偏差を表しています。1891年から2024年5月までのデータをプロットし、1800年代を黒、1900年代前半を青、1900年代後半を緑、2000年代をオレンジとし、2024年は赤い太線としています。
2023年5月から月平均気温の最高値を2024年6月まで1年2か月に渡り更新し続けました。
2024年7月以降は2023年の値は下回っているものの、それでも観測史上2位で、例年よりもかなり高いことは間違いありません。
2024年の世界の異常気象
2024年の異常気象の速報値も下図のようにまとめられています。
台風の大型化による大雨被害や、記録的な高温などが多発し、多くの被害が発生しました。
日本でも5月から9月の熱中症による救急搬送人員の累計が 97,578人となり、調査開始以来最多となっています。
まとめ
パリ協定の努力目標である1.5℃はついに超えてしまいました。
ですが大事なのは今後、この上昇傾向がさらに進むのか、それとも鈍化もしくは反転するのか、というところです。
このまま何もせず待っていても1.6℃、1.7℃・・・あっという間に2℃なんてことになりかねません。
我々の生活を持続させていくために、脱炭素対策、また激甚化する気象災害対策など、行動を進めていく必要があります。