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- 2025.2.21
- GX解説
日本のGX2040ビジョンと新たなGHG排出削減目標
今月18日、日本の新たな温室効果ガス(GHG)排出削減目標を盛り込んだ「地球温暖化対策」が閣議決定されました。並行して検討されていた「GX2040ビジョン」、「第7次エネルギー基本計画」も同日付けで閣議決定されています。さらに、これに合わせて、日本の新たな「国が決定する貢献」(NDC)も国連に通報されました。
今回の計画ではパリ協定の1.5℃目標に整合する野心的な目標を設定するということで、2013年度(基準年)の排出実績から、2035年度までに60%削減、2040年度までに73%削減を目指すことになっています。2030年度目標は変わらず46%削減となっています。このように目標を明らかにすることで、将来の見通しに対する不確実性が高まる中においても、中長期的な予見可能性を高め、脱炭素と経済成長の同時実現に向け、GX投資を加速していく、としています。
GX2040ビジョンでは、GXの取組を過去約30年続いた日本の停滞を打破する大きなチャンスと位置づけて、GX分野での投資を通じて、①革新技術を活かした新たなGX事業が次々と生まれ、②日本の強みである素材から製品にいたるフルセットのサプライチェーンが、脱炭素エネルギーの利用やDXによって高度化された産業構造を実現することで、国内外の有能な人材・企業が日本で活躍できる社会を目指す、としています。
GXのカギとなる取組のひとつに中堅・中小企業のGXも位置づけられています。
日本政府からこうした中長期的な方向性が示された今、これから押し寄せるGXの波をどう乗りこなして成長していくのか、自社のGX経営・脱炭素経営のあり方について、改めて考えてみませんか。その際には北九州GX推進コンソーシアムのイベントや支援メニューをご活用ください。
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各計画の概要版はこちら:
・地球温暖化対策計画の概要(令和7年2月):https://www.env.go.jp/content/000291668.pdf
・エネルギー基本計画の概要(令和7年2月):https://www.meti.go.jp/press/2024/02/20250218001/20250218001-2.pdf
・GX2040ビジョンの概要(令和7年2月):https://www.meti.go.jp/press/2024/02/20250218004/20250218004-3.pdf
・日本のNDC(国が決定する貢献)(令和7年2月18日提出):https://www.env.go.jp/content/000291804.pdf
各計画の詳細版はこちらからご確認ください:
・環境省の報道発表(2025年2月18日、地球温暖化対策計画の閣議決定及び日本の次期NDC(温室効果ガス削減目標)の国連気候変動枠組条約事務局への提出について):https://www.env.go.jp/press/press_04467.html
・経済産業省のニュースリリース(2025年2月18日、第7次エネルギー基本計画が閣議決定されました):https://www.meti.go.jp/press/2024/02/20250218001/20250218001.html
・経済産業省のニュースリリース(2025年2月18日、「GX2040ビジョン 脱炭素成長型経済構造移行推進戦略 改訂」が閣議決定されました):https://www.meti.go.jp/press/2024/02/20250218004/20250218004.html