宝飾用の人工ダイヤの世界市場が拡大しているそうです。人工ダイヤといえば、工業用が主流と思っていましたが、技術の進歩により、天然と見分けがつかない品質になり、宝飾市場でも売り上げを拡大しているとのことです。

で、それがGXと何の関係が?
それが、あるのです。ダイヤモンドは、鉱脈を掘り当て、採掘し、研磨して製品になります。当然、採掘のための重機、研磨の過程でもCO2が発生します。人工ダイヤモンドの製造過程で発生するCO2は、大幅に少ないとのことです。いわゆる『エシカル消費』の観点から、人工ダイヤを選ぶ人は増えている=市場が、存在する、というのです。

加えて、天然ダイヤに関して言うと、採掘による環境破壊、作業者の安全、労働環境における搾取、紛争など、様々な問題が絡み、敬遠される傾向にあるそうです。事実、天然ダイヤの価格は下落傾向にあり、「エシカル」である人工ダイヤの市場拡大にもつながっているそうです。

さて皆さん、「エシカル」って、日本語に訳せますか。
「倫理的」という意味です。このコーナーでも初期のころに、アパレルで「エシカルダウン」「エシカルレザー」などの言葉に、「昔はフェイクレザーと言っていたものだった」と書きました。
これまでは「天然もの」の付加価値が高かったのですが、「人工的なもの」にいかに付加価値をつけて売っていくか、そのような世界線も見えてきそうです。

GXは持続可能な社会を実現するにあたり、どのように経済成長と結び付けていくかも重要な観点と思います。
GXとエシカルは仲が良い、あらたな市場の可能性を感じます。

エシカル〇〇あれこれ

  • エシカルファッション 環境や労働者の権利に配慮した衣料品の製造・販売・消費。
  • エシカル消費 人や環境に配慮して作られた商品やサービスを選ぶ消費行動。
  • エシカルコスメ 動物実験を行わず、環境や肌に優しい成分で作られた化粧品。
  • エシカルフード フェアトレードやオーガニックなど、持続可能で倫理的な食品。
  • エシカルジュエリー 紛争地域で採掘された素材を避け、公正な方法で作られた宝飾品。
  • エシカル金融 社会的課題の解決を目的とした投資や融資。例:グリーンボンド。
  • エシカルホーム 環境に配慮した素材やエネルギー効率を重視した住宅。

市場開拓の一つと思って、調べてみると面白いかもしれません。