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- 2026.3.2
- GXよもやま話
【GXよもやま話】二宮金次郎は何の本を読んでいる?
薪を背負いながら本を読んでいる銅像でお馴染みの二宮金次郎さん。あれって何の本を読んでいるんでしょう?早速調べてみます。
読んでいるのは儒教の経書の中でも特に重要とされる『四書五経』の『四書(論語、大学、中庸、孟子)』の中の一つ『大学』の一節で、こう記されています。
一家仁 一國興仁
一家讓 一國興讓
一人貪戾 一國作亂
其機如此
意味は「一家が仁の道を行えば、国中も仁の道が行われてよく治まり、一家が譲り合えば、国中も譲り合ってよく治まり、君主一人が利を貪るならば、国が乱れる。国が治まるか乱れるか、きっかけはこの通りである。」要は「国を治めるには仁や譲の心構えが重要である」ということですね。
ただし、読んでいるのはこの『大学』で間違いないようですが、「本」はどうやらこの『大学』そのものではないようで、『経典余師(けいてんよし)』という江戸時代中期に渓百年(たに ひゃくねん)が著した、儒教の四書の解説本だったのでは?という説があるようです。
当時の儒学教育で広く活用された、初心者向けに平仮名の読みとわかりやすい解説が付記されたものだそうで、いわば参考書みたいな感じでしょうか。さすが金次郎さん、勉強熱心ですね。
さて、この二宮さんは何をした人でしょう。
江戸時代末期に報徳仕法と呼ばれる農村復興政策で約600もの村の建て直しを指導した人物です。
その中には「五常講」という、儒教の「五常」(仁・義・礼・智・信)に基づく相互扶助金融の仕組みがあり、世界初の信用組合とも言われています。
また、「芋こじ」という仕組みも導入しています。これは農民同志が大きな輪を作って座り、自由に意見を言い合う場のことで、呼び名は、桶の中で芋を洗う際、芋と芋がぶつかり合うと互いに磨かれることに由来しています。
「芋こじ」を通じて、互いに意見を出し合うことで良い知恵が生まれ、また、それぞれが当事者意識を持つことで、勤労意欲を芽生えさせることにつながったようです。
この「芋こじ」こそ今の時代に必要なように感じますね。
二宮金次郎さん、こんな言葉も残しています。
『道徳なき経済は犯罪であり 経済なき道徳は寝言である』
まさにカーボンニュートラルと経済成長の同時実現を目指すGXにピッタリな言葉です。
より良い社会の実現のためには、どちらか一方に寄り過ぎないように気を付けないといけませんね。