夏・冬それぞれ4年に一度開催されるオリンピック。そのシンボルといえば皆さんご存じの五輪マークです。
5つの輪が重なり合ったデザインで、左から青、黄、黒、緑、赤になっています。5つの輪はアジア、ヨーロッパ、アフリカ、南北アメリカ、オセアニアの5大陸を表現しています。
それでは、それぞれの色の意味はご存知でしょうか?

五つの自然現象(水、砂、土、木、火)という説や、スポーツの五大鉄則(水分、技術、体力、栄養、情熱)を表現したなど諸説ありますが、実はそれぞれの色自体は意味がないようです。
このシンボルマークの考案者は近代オリンピックの父と呼ばれるピエール・ド・クーベルタン男爵で、5つの色に地色の白を加えると、世界の国旗のほとんどを描くことができるという理由で選んだと、クーベルタン自身が書き残しているそうです。

実は意味がないと言えば、救難信号でおなじみの「S.O.S」です。
「Save Our Ship (私たちの船を助けて)」や「Save Our Souls(私たちの魂を救って)」の頭文字という説がありますが、実はいずれも間違いで、モールス信号で打電しやすい単純な信号パターン(・・・---・・・)というのが理由です。

さらに意味がないと言えば、ビジネスマンには必須のネクタイ。
あれって、なぜしないといけないか考えたことはありますか?
ネクタイのルーツは中世ヨーロッパまで遡り、当時のフランスでクロアチアから来た兵が、首にカラフルな布を巻いていたことが発祥とされています。クロアチア兵はなぜ布を巻いていたかと言うと、故郷に残してきた家族や恋人が「生きて帰ってくるように」とのお守りの意味で巻いてくれたそうです。

さて、現代です。クールビズなどの推進によりノーネクタイのケースも増えてきましたが、まだまだビジネスマンといえばネクタイのイメージです。なぜつけないといけないのか?それはフォーマルな場でのマナーであり、堅実で信頼できる存在であることをアピールする記号としての意味しか残っていないようです。
現代でも、あえて基本に立ち返って、仕事場と言う名の戦場に赴くにあたり「生きて帰ってくるように」との覚悟を持ってネクタイを締めてみても良いかもしれませんね。