皆さんおなじみの「非常口マーク」ですが、なぜ緑色かご存知でしょうか?
エマージェンシーの場合の標識は黄色や赤色が使用されるのが通例です。いわゆる警戒色や警告色というやつですね。

ではなぜ「非常口マーク」は緑色なのか?
それは火災が発生した場合の赤い炎の中で、最も視認しやすい色が緑色だからです。
緑色は赤色と補色の関係にあり、互いを引き立てあう効果があります。そのため燃え盛る炎の中で一番確認しやすい色というわけですね。

ちなみに、この「非常口マーク」ですが白地と緑地の2種類があり、それぞれ意味があります。

上段の白地のものは「通路誘導灯」という名称で、非常口までの道筋を示します。白地のマークをたどっていけば非常口があるというわけですね。
下段の緑地のものは「避難口誘導灯」という名称で、こちらは非常口そのものを指しています。緑地のマークにたどり着けばゴールということですね。

「非常口マーク」は世界中で使用されていますが、生みの親は日本人のグラフィックデザイナー太田幸夫さんで、非常口に駆け込んでいる人の名前は「ピクトさん」です。

「手術着」も赤の補色と言う意味で緑色が使用されています。
医療従事者は通常「白衣」を着用しますが、「手術着」には緑色や青色が用いられることが多いです。
手術時に赤い血液を見続けることにより「過飽和」という現象が生じ、赤色の細かい違いを見分けられなくなり、医師がミスを犯す可能性が生じてしまいます。これを防止するために赤色の補色である緑色を見る事で、視覚の感度劣化を防ぐ効果があるそうです。

日常的にあまり気にしていないものにも、それぞれ意味があったりします。
気が付いたものの意味を調べてみるのもいいかもしれませんね。