近年よく耳にするキーワードで「サステナブル(Sustainable)」があります。
今更ではありますが「サステナブル」とは何か、GXとの関係性も含めて、少し解説してみたいと思います。

サステナブル

「サステナブル(Sustainable)」とは、英語で「持続可能な」「維持できる」という意味の言葉です。「サステイナブル」「サスティナブル」と書かれることがありますが、発音が違うだけですべて同じ意味を指しています。
では「何を」持続可能にするのか?大きな括りでいえば「我々のより良い日々の生活」でしょうか。

SDGs

「サステナブル」という言葉が知られるきっかけになったのは「SDGs」であることは間違いないでしょう。
「SDGs」は「Sustainable Development Goals」の略称で、日本語では「持続可能な開発目標」と呼ばれます。2015年の国連総会で採択された世界共通の目標で、17個の目標(ゴール)と、169個のターゲット(具体的な目標)が定められており、2030年までに達成すると定めています。

SDGsのそれぞれの目標についてはここでは解説しませんが、スウェーデンのレジリエンス研究所が考案した有名なSDGsのウェディングケーキモデルをご紹介します。このモデルでは「ECONOMY(経済圏)」「SOCIETY(社会圏)」「BIOSPHERE(生物圏)」の3層に分けて、SDGsの17の目標を分類し整理しています。また、その頂点に目標17の「パートナーシップで目標を達成しよう」が置かれていいます。

出典:「Stockholm Resilience Centre」ホームページ
https://www.stockholmresilience.org/research/research-news/2016-06-14-the-sdgs-wedding-cake.html

サステナブルとGX

ではGXです。GXは簡潔にいうと「カーボンニュートラルの達成と経済成長の同時実現」です。
ウエディングケーキの3層でいえば「BIOSPHERE」と「ECONOMY」ですね。
SDGsの目標でいえば、目標13「気候変動に具体的な対策を」と目標8「働きがいも経済成長も」が正にぴったりですし、ほかにもいくつか該当しそうな目標があります。
すなわちGXはサステナブルの中の一つと言ってしまって問題ないでしょう。

まとめ

サステナブルとは持続可能なことです。では、持続可能な状態とはどういうことか?言い換えれば「持続できない状態を作らないこと」とも言えると思います。
環境へ壊滅的な影響を与えてしまえば生態系等に対し取り返しがつかない状態になり、持続できない状態になってしまいます。また、限りある資源である化石燃料も、いつかは枯渇してしまいますので、持続できない状態になってしまいます。ましてや、このまま気候変動が進んでいけば私たちの生活自体が持続できるとは思えません。そのような状態を作らないためには、持続できない状態を作る行為をやめてしまうか、そうでなければ何らかの代替手段が必要になります。

長い地球の歴史の中で、産業革命以降の200年程の間に劇的な変化が起こりました。都市の近代化はどんどん進み、自動車が走り、空には飛行機が飛び交っています。今の私たちの生活は当時の人々には想像もできなかったことかと思います。ただし、経済が発展し便利になったのに対して、環境面では深刻な状況が引き起こされています。
私たちの生活は今のままで持続可能かどうか、また、より良い形で持続していくにはどうするべきなのか。理想とする未来を思い描いて対策を講じていく必要があります。